私たちには、幼少期の頃に家族の中で無意識に演じ続けてきた役割というものがあったりします。
アダルトチルドレンとは、虐待する親の元で育ったり、機能不全家族の元で育ち大人になった人など、親との関係で何らかのトラウマを負ったと考えている成人のことを指します。ここでアダルトチルドレンに関して語ったクラウディア・ブラックの分類の代表的なものをご紹介します。

9つの多様な役割 どれも本人を含めた家族にとって重要でした
★ヒーロー 成績が良かったり、ある種の才能が非常に高かったりして家族の注目を集める子供です。
★スケープゴート ヒーローの真逆にあたる子供で、一家のダメな部分を全部背負うような子供。この子さえいなければ全てうまく収まるという幻想を家族全員に抱かせる子供です。病気、非行など問題を起こすのはいつもこの子という役割をとります。
★ピエロ 道化役の子供。親たちの争いが始まって家族間に緊張が走り始めると、突然へんなことを言ったり、歌ったり踊ったりし始める子供です。普段から家族からペット的な扱いを受けていますが、心の中にはさみしさがあふれています。
★イネイブラー 支え役の子供。母親の代わりに幼い弟や妹のめんどうを見たり父親代わりをしたりと長男長女がこの役割をすることが多いです。
★プラケーター なぐさめ役の子供。その相手は大半が母親で、いつもため息をついているような母親をなぐさめる、優しく感受性が豊かな子供。多くの場合は末っ子です。
★リトルナース イネイブラー やプラケーターが家族をなぐさめたり支えたりするのに対して、リトルナースは他人の問題を自分のことのように、一生懸命解決しようとします。ここには承認欲求が入り込んでいることが多いです。
★ロストワン 「いない子」の役割をとる子供。いつも静かで一緒にいてもいつの間にかいなくなっている、そして誰もそれに気づかないという存在です。家族内の人間関係を離れて自分が傷つくことを逃れようとしています。
★ロンリー 自分の殻に閉じこもり、他者を寄せつけないようなタイプ。ロストワンに似てるようで違い、何重にも仮面をかぶっていることが多いです。
★プリンス 王子であると言ってもあまり良い意味ではなく、周囲の期待に応えようとして自分をなくす、八方美人で流されやすい子供です。頼まれても断れない性格です。
いかがでしょうか。当てはまるものはありましたでしょうか。

隠された真の人格(インナーチャイルド)
人によっては複数の役割を状況に応じて取っていたことも考えられます。(私の場合はピエロとなぐさめ役のプラケーターをやっていたように思います)
そんなあなたは、これらの役割をやるべきではなかったという訳ではなく、
機能不全家族の中で、
子供のあなたが生きて行くために、
傷つかないために選んだ役割であったり、
家族から必要とされて取ってしまった役割だったのですから、
自分自身を責めないでくださいね。
子供が上記のように役割を演じてしまうと、
『思いのまま、感情のままに子供らしく生きること』
を抑圧して 本当の子供の自分自身を置き去りにしていることになります。無感情・無感覚になってしまうこともありますし、『不満を溜めたまま』その後もやり慣れた同じ役割を演じ続けてしまうこともあります。どちらも人生を楽しむことから必ず遠ざかり、人間関係が苦しくなります。
より自分らしい、より楽な、新しい自分へ
ステップ①
まずは役割をとっていたことに気づき、似たような役割に大人のあなたがはまり込んでいたら、それにも気づいていくことが大切です。
そして、
ステップ②
幼少期に感じていた本当の気持ちを解放してあげることもポイントです。
『めいいっぱい泣くことも大きな癒しになること』を覚えていてください。
少し脅すようですが、涙を我慢しすぎると、目の病気になりますからね。
ちなみに私は、大人になっても「アルプスの少女ハイジ」を見て号泣したり、ピーターパン的な子供心を取り戻すというようなストーリーの映画でいたく感動してしまうというタイプでした。子供らしくいられなかった、という私の中のインナーチャイルドが泣いていたのです。
ということで、本当の子供心、大人になった今でも大切にする必要があります♪
大きなトラウマに取り組む場合や人間関係のトラブルや不満が現在ホットな場合は、無理をせず是非専門家の手を借りてください。
参考文献: 子どもを生きればおとなになれる クラウディア・ブラック著
医者に頼らなくてもがんは消える~内科医の私ががんにかかったときに実践する根本治療 内海聡著