お悩みにカウンセリング 「一人が好き。でも今後のために人と繋がるべき?」前編

marisolというサイトで紹介されていたアクセス数の多いお悩みテーマをもとに、カウンセリングをするとどうなるかという一例をご紹介します。(実際のクライアントさんによって内容もプロセスも変わりますが、カウンセリングがどういうものか、悩みをどうひも解くかという参考になるかと思いますので是非お読みください)

40を過ぎて友達と疎遠になり、ひとりでいるのが平気になってしまいました。もともと人付き合いが苦手なのでラクだけど、 「50過ぎると寂しくなる」と言われて……。どうすればいいのでしょう。 知り合いとは、イヤでも無理やり会って、つなげておくべきでしょうか? 
(神奈川県・まいまい・43歳・会社員)

セラピスト(太字):さっそく始めたいと思いますが、まいまいさんは「50過ぎると寂しくなる」と人から言われたことを信じてるということでいいですか?

まいまいさん(細字):ああ、はい、そうなるんじゃないかなぁと思っています。

ちなみになぜ50過ぎると寂しくなるんですかね?

確かに、なぜですかね。年も重ねていくと、なんかさみしくなるイメージがあるのかな・・・

それって70,80くらいの独居老人のイメージみたいに聞こえてきたんですけど。

ああ、そうですね、そんな感じかもしれません。

もしかして老後の不安と少し重なってますか?

確かにそうかもしれません。

ちなみにまいまいさんは今身体的にどこか少し不安があったりしますか?

そんなにないですけど、疲れると頭が痛くなったり、胃の調子が悪くなったりする感じですかね。

ではちょっとイメージしてほしいんですけど、まいまいさんの今のまあそんなに大きな問題はなく、疲れると頭が痛くなったりするレベルの健康状態が続くと想定して、はい今50歳です。さみしさを感じてますか?

(目を閉じて)ん~~~、そんなに感じてないですね。

良いですね。では60歳・・・70歳・・・健康状態もそれなりによく暮らせてます。

(目を閉じたまま、穏やかな表情)はい。

はい、では80歳・・・

・・・・・(目を開けて)
今80歳くらいまで年齢を重ねていくイメージをしてると急に「こんなに人と関わらずに好き勝手やっていいのだろうか」っていう思いが出てきました。

面白いですね。罪悪感みたいな、少し批判が入ってるような感じですかね?

ああ、確かに、そうですね。

ではそこに批判者がいると設定してみて、80歳まであまり人と関わらずに生きて来たまいまいさんに対して、その人はなんて言ってます?

「人と関わらずに好き勝手やったらだめじゃない」「もっと苦労しないとだめよ」

なるほど。まいまいさんはその批判に対してどう思います?

ああ、そうかも、しゅ~んとなってしまいますね。

ちなみにこれって家族の誰かから言われた言葉だったり、だれか言いそうな人とかいます?

ああ、そういえば母が言いそうなことですね。

ああ、そうなんですね、ではその母親の価値観に言い返せます?

ロールプレイ

(少し目を輝かせて)はい、やってみます。

じゃあ、私母親役やりますね、「人と関わらずに好き勝手やったらだめじゃないそんな年まで」「もっと苦労しないとだめよ」

う・・・・・・・・・う・・・・・・・・あれ?

今何が起きました?

意外と、言い返せませんね・・・・そうだなぁ~と思ってしまいました。

じゃあ、お母さんと気持ちを共有しているようなので母親役やってもらっていいですか?私まいまいさん役やるので。

ロールスイッチ

まいまいさんの母親役:はい。「人と関わらずに好き勝手やったらだめじゃないそんな年まで」「もっと苦労しないとだめよ」

セラピストのまいまいさん役:え?人と関わるのって結構めんどうだし、一人が好きだし、これでいいの。

母親:そんなんだったら成長できないでしょ。

まいまい:それはお母さんの価値観でしょ。私は自分が心地いい状態で生きていきたいの。これで満足してるの。

母親:(少し強い口調で)成長しなくてもいいの?!

まいまい:お母さんが求めるレベルに行くほど頑張りたくないし、自分なりの人間関係があればそれでいいと思ってます。

(涙)

今何が起きました?

うれしくなりました。私としてはっきり主張してもらって。

今までお母さんに対して違う意見を主張するというのが難しかったのかもしれませんね。身体の感覚を今チェックして頂いて、どんな感覚があるか教えてもらえますか?

はい。
・・・・・・・・・・・胸のあたりにじわ~っとするような感覚があります。

じわ~っとするような感覚、それはいい感じですか?

はい、そうですね、うれしい感じです。

ではその感覚に手を当てて、ゆっくり感じてみてください。深呼吸して、その感覚に寄り添ってあげてください。自分の気持ちを大事にしてもいいんですからね。

(又まいまいさんの目から涙が流れ、ゆっくり深呼吸を続けていくうちに穏やかな表情になっていく)

(しばらくして)今はどんな感じですか?

胸のあたりもすっきりして、いい感じです。

では、その心地いい感じを体全体に広げてパワーアップした感じを感じていてくださいね。

(穏やかな瞑想状態で呼吸も最初よりも深く吸えている感じ)

今自分の価値観を大事にしていいという許しが起きて又それに対してハートが喜んでますからね。じゃあ、もう一度まいまいさん役、やってみます?

はい!やりたいです!(生き生きと)

再び、自分自身のロールに入る

じゃあ、いきますよ、(母親:)「人と関わらずに好き勝手やったらだめじゃないそんな年まで」「もっと苦労しないとだめよ」

まいまい:私は私の人生を歩んでるし、自分の心地いい範囲で人と関わってるからこれでいいの。

母親:そんなんじゃ成長できないと思うけど。

まいまい:お母さんが思う成長と私が思う成長はきっと違うし、これでいいんです。

母親:それでいいの?

まいまい:うん、大丈夫。

母親:ああ、そう。でもなんかあったとき、どうするの?病気になったときとか。不安でしょ?

(素に戻って)それを言われると確かに、と思いました。

ああ、やっぱり。後で確認しようと思ってたんですけど、はじめの方に出てきた老後の不安があるんですよね。

そうですね。それですね。

改めて、不安を扱う

今漠然とした不安だと思うんですけど、具体的に言ってもらっていいですか?

例えば病気になったときに、一人で入院手続きしたりするのはさみしいなとか、

ここで『さみしい』が出てきましたね。

ほんとですね。

他あります?老後の不安。出せるだけ、出せるといいと思うのですが。

住むところがなくなったらどうしようとか、道でこけたらどうしようとか、自分の病気の相談をする相手がいなかったらどうしようとか、ですかね。

ああ、いいですね、具体的なものが結構出せましたね。

ああ、ありますね。

じゃあ、これ一つ一つ検討していくといいんですね。

後編へつづく。

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