さて、(健全な)甘えや共依存についてしっかり学んでいないセラピストにカウンセリングを受けてしまうと、無意識にセラピストがクライアントさんをアビューズしてしまうことがあります。
ブログその他でクライアントさんの許可なしに、セッションの内容やクライアントさんのことを書くセラピストがいるそうです。(ここでは心を扱う心理職に限定します)
「今日クライアントさんに○○と言われました。」
というコメントを書いたり、
「セッションの後ほっと一息(疲れた~)」
なども。
時間が分かると個人が特定されます。クライアントさんは、「あ、私のことだ」と分かります。
これを読んだクライアントさんはどう思うでしょうか?
○○、が良いコメントだった時は、次回もこんな風に書いてもらえるように、と”いい人”を演じるかもしれません。
ほっと一息・疲れた~、という言葉を見て、
え、私のセッションの後に「疲れた~っ」てことは私のセッションがしんどいってこと?と思って傷つく可能性は大いにあります。でも好きなカウンセラーであったり、頼っている”先生”であったりするのでクライアントさんは不満はなかなか言えず、(言えるくらいならカウンセリングにも来ない人は非常に多く)傷つく私が悪いんだ、と自分を責めたりしてしまいます。
又、もっとひどい場合は傷ついたことや違和感を感じたことすら抑圧して気づかない可能性も大いにあります。
セラピストが延長を無料で30分も1時間もしてしまうのも、大変危険です。そこにはカウンセラーではなく、”更なる優しい人”が投影されてしまうからです。そこには健全なセラピストとクライアントの関係性はありません。
そして優しい人をセラピストがずっと出来るわけもなく、長くても2年くらいでセラピストークライアント関係に大きなヒビが入ってしまうでしょう。
EFTマスターのカールも、無料の延長はしちゃだめだという話の中で、初めてセッションした時に5時間やったんだけど、クライアントさんは二度と戻って来なかったと言っていましたね。(体力の問題だったりして笑)
又、クライアントさんの悩みやテーマをセラピストに話すというカウンセリングの設定がある以上、力関係はどうしてもセラピストが上であることにセラピストがしっかり自覚していることも大事です。常に自覚できるとその力を乱用することを防ぐことができます。(そのためには、見上げられる「カウンセラー」という肩書をプライベートでしっかり降ろして「ただの私」になることがとても大事です。ですが、そうなれない人は実は多いです。)
セッションの宣伝は難しいものです。安易にクライアントさんを自分の宣伝のために使ってないかをチェックするのは大事ですね。
私の能力を認めてほしい!というセラピストの心の声は大事なものとして、
セラピストのセルフメンテナンスは本当に重要です。
そしてセラピストという職業はそういうものだと思っています。
私の失敗体験も踏まえて、書いてみました。
★「カウンセリング主訴とカスタマーサービス」のセミナーでも少し触れます。近日スケジュールは→こちら
(私は自分のセラピストにクレームをつける喧嘩セッションをしたことがありますけど、とても良いセッションでしたよ。セラピストにも自己一致や場を見る目、器が求められます。)ー2016年2月のおまけの一日ブログより、加筆修正しました。
(電話・スカイプセッションも行っています)