エンパス(共感力の高い人)・繊細な人のお悩みを細かく見るともっとありそうですが、代表的なパターンを3つご紹介します。
パターン1 やる気がおきない、理由は分からないけど精神的に疲れてしまっている
パターン2 人と関わるとどっと疲れてしまうので一人になりたい
パターン3 家族からいつも干渉されて困っているがどう関われば良いか分からない
パターン1は、頑張りすぎて、周囲の人を優先しすぎて、身体が疲れてしまっている状態です。うつ状態になる人もこういった形で、無理をしている自分に気づけず、身体がSOSを出します。まずは本当にゆっくりして身体をいたわることが大事なのですが、その『自分の身体をいたわる』ということも罪悪感が湧いてしまってなかなかできない方が多いのです。
つい他者を優先する人というのは、他者を大事にしている人です。自分をいたわるという行為は、自分を優先するということでもありますので、それはなかなかできないのですね。カウンセラー側としては、まずはクライアントさんには罪悪感なく自分自身を大事にできるようサポートします。(結構時間がかかりますが)
そして、精神的に疲れてしまっているという理由は必ずありますので、それを丁寧に探してみたり、ちょっとした状況の中で自分がどういう状態でおれたらストレスがないか、ということも探っていきます。
パターン2 人と関わるとどっと疲れてしまうので一人になりたい という人は、『人との関わりで自分が疲れる』というところまでは意識できている方です。エンパスの悩みとしてはとても多いパターンと言えるでしょう。人の気持ちが分かってしまう共感力の高いエンパスは、共感力の高さゆえに相手の望みを受け取り、相手が喜ぶようなことを(意識的or無意識的に)してしまうことが多いのです。
まず最初に相手の感情を受け取って自分自身の心が情緒的にかなり揺れている(不満、悲しみ、怒り、やさぐれ、など)ため、何かやってあげたい、と思う気持ちが強く喚起されて相手のために良かれと思ったことを行ってしまいます。これは言わば他者のために行動しているようなものなので、いつの間にか疲れをためてしまい、気が付けば一人になるとホッとする、落ち着く、という状態になるのです。
パターン3 家族からいつも干渉されて困っているがどう関われば良いか分からない という人は、幼少期からずっと家族のメンバーの過干渉の中で過ごしてきており、長きにわたるマインドコントロールを受けている可能性もあります。その家族の中で、徐々に、もしくは何かをきっかけにもっと自分らしく自由に生きたいとか、自分のことを家族にちゃんと認めてもらいたいとか、家族から離れたいと思うようになります。エンパスでなくても、こういう状態になっている方はいらっしゃるでしょう。
★家族関係におけるパターン
パターン2も3も、共通しているのは、今までの自分と他者との関わりの形や、家族との関わりの形がパターン化しているため、新しい関わりをすることや、自分の本当の気持ちを感じてみることや、その気持ちなどをうまく伝えるというコミュニケーションに至るまでがとても困難なことです。自分なりにトライしたとしても、うまくいかない体験を重ねて無力感を感じてしまっていることが多いでしょう。
又、相手から、こういう行動を取らされている、と少し恨みに感じていることもあるため、その思いが人間関係をより難しくしている可能性もあります。
★エンパスやHPSにとってのカウンセリングの意義
特にエンパスや繊細な方にとって、心理カウンセリングを受けることはとても大きな癒しになると感じています。なぜならば、カウンセリング自体がクライアント主体で、クライアントさんの心を丁寧に見ていくため、『つい他者を優先し続けている方』にとって自分自身のことを中心に、大事に見てもらえる時間を体験することがとても貴重であるからです。
又、この状態自体が自分自身が長い間望んでいたことでもあると気づくでしょう。(そこにはもちろんお約束の罪悪感がついてきますので、こんなに話を聞いてもらって良いのかなぁ、などという気持ちも起こってきてしまいますが。汗)
しかしこの体験を持ち続けてカウンセラーのサポートを得ることで、自分は大事にされる価値があると感じることができたり、自分の本当の気持ちが見えてきたりするのです。
エンパスや繊細な方というのは人や物やグループの持つ『エネルギー』に敏感なので、本当の自分を見失う状態が作られやすくなります。私はどこ?私は?をしっかり気づくことはとても大事ですし、誰がなんと言おうとそれはちっとも悪いことではないのです。
それは声を大にして言っておきたいですね。