スプリットしている私たち

前回の記事(身体と心の器について:セラピーの効果がない!という時、土台に目を向けよう)でスプリットについて少し触れました。直訳すると分裂です。
心理学にスプリッティングという言葉があり、自己愛性パーソナリティ障害や境界性パーソナリティ障害について語られることが多いですが、もう少し一般的にみなさんが体験するものとして、お話をさせてください。

スプリットとは、あまりに意識と無意識が矛盾している状態とも言えます。

〇言ってることと、やってることが違う(不誠実な人という場合もあります💦)

〇自分の気持ちの中で、~~したいのに出来ないことが多い

そんな時、スプリット(分裂)したもう一人の自分が残念ながら邪魔をしていることがあります。もう一人の自分は、別のことを求めているかもしれません。

又、こんなこともあるかもしれません。

〇キレてしまう。

〇取り組んでいる癒しが上手くいかない。

〇健康を害する。

〇気持ちがコロコロ変わる。(不安感が強かったり、浮き沈みの激しい人はそうなってしまう可能性もあります)

など。

スプリットの犠牲になるセラピスト

bearmikakushi

スプリットしていることに、当人は気づけないことが多いです。カウンセリングの場では、癒しのリードをしているセラピストの邪魔(というと身も蓋もないですが)をすることもあります。

それを抵抗(防衛)と呼ぶのでは?と思った方がいるかもしれません。

そうですね、抵抗(防衛)とも言います。

自己ワークが足りていない、又は経験が少ないセラピストなら、『リードに従わない・話を変える・邪魔をするクライアントさん』に慌てたり、イラっとするかもしれません。

そして「それは抵抗ですね」と言うかもしれません。

そういう指摘もアリかもしれませんが、その方にはもう少し深いケアが必要だと思います。

なぜかというと、強くスプリットしている方というのは、結構つらいものを抱えているからです。

(ちなみに、もし私がセラピスト側として『イライラ体験』をしてしまったら、次なる良いセッションのために、自己ワークします。自分の中にクライアントさんを思い通りにリードしたいという思いがないか、『早く癒しが進む=セラピストがすばらしい』という思いを持っていないか、などなどマインドチェックします。そのワークが難しい場合はスーパービジョンを受けています。)

早く楽になりたい私たち=本当は自分が嫌いな私たち?

人生を生きやすくするために、自分で過去の癒しに取り組んだり、セラピストの元へ通われたりする人は、もちろん、早く!楽になりたいわけです。

悲しみ・怒りなどの感情を抑圧している人は特に、自分と向き合う作業はとてもつらく感じるかもしれません。ささっと終わらせてなんなら料金も安く済ませたいわけです。

「お金がもったいない、あの服買いたいし、旅行も行きたいし、美味しいご飯食べたいし」
なわけです(笑)。

しかし、スプリットしている人は、癒しは進みずらく、ひどい場合はセラピストとのセッションをすっぽかす(ほぼ無意識で💦)ということも起こります。

こんなグループワーク的アプローチ

newasist

そこで、おススメなのはロールプレイングやパペットのワークです。面白いし、分かりやすいし、自分を含めて上から見る視点も養われます。

私も自分のスプリットしていたキャラクターと時々ワークしています♪

又私が学んだプロセス指向心理学(プロセスワーク)の話をしますが、すべての声を大事にする、という理念があります。

やさぐれな私も、ネガティブな私も、それはだめだろ~~っと批判する私も、とにかくみんなに気に入られたいのよっ!という私も、あいつ死ねばいいのにと思ってる私も、です。

そんな人たち大事にして良いの?!と思うかもしれません。

大事なんです。

そしてそこにすばらしいものが存在していたりするんですよ。

面白いですよね。

A Path in the Woods のアプローチ

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